ニホンウナギ ウナギ目・ウナギ科 |
標準和名 | ニホンウナギ (鰻) | |||
分 類 | ウナギ目・ウナギ亜目・ウナギ科・ウナギ属 | |||
学 名 | Anguilla japonica | |||
英 名 | Japanese eel | |||
分 布 | 日本や朝鮮半島、中国など | |||
生息環境 | 河川の中流から河口域など | |||
全 長 | 1~1.3m 程度 | |||
保護状況 | 環境省レッドリスト・絶滅危惧IB類(EN) / 国際自然保護連合(IUCN)レッドスト・絶滅危惧種(EN) | |||
ニホンウナギは単に「ウナギ」とも呼ばれ、大切な食用魚として広く流通しているが、ニホンウナギは北海道より南の日本各地のほか、朝鮮半島や中国、台湾などに分布している。 体は円筒形で細長く、尾部はやや側扁している。 背びれとしりびれは長く、そのまま尾びれに続いているが、腹びれはない。 鱗は小さくて、皮下に埋没し、体表には滑りがある。 体色には変化があるが、普通は暗褐色で、はっきりとした斑は見られず、腹面は銀白色をしている。 アナゴに似た感じもするが、ニホンウナギの背びれ基部はアナゴよりも後ろにあって、しりびれの少し前からはじまっている。 また、ウナギの下顎は上顎よりも長い。 河川の中流から河口域、沿岸域などのほか、湖沼などにも生息している。 泥底の底質を好み、昼間は泥の中や岩の間などに隠れていて、夜になると活動をはじめる。 小型の甲殻類やゴカイなどのほか、水生昆虫や小魚などを食べる。 ニホンウナギは河川から離れた池や沼などでも見られるが、これは必要な酸素を皮膚から取り入れることが出来るからで、大雨の後などは、濡れた地面をはって近くの池などに移動したりする。 また、平地だけでなく、切り立った岩場なども、体をくねらせて上ってしまう。 ニホンウナギはふつう河川で育ち、海に下って産卵するが、産卵場所はマリアナ諸島西部の海山辺りと考えられている。 産卵は5~6月頃に行われ、孵化した仔魚は黒潮に乗って日本列島までやってくると言われているが、産卵の様子など詳しいことは分かっていない。 仔魚はレプトケファルスと呼ばれる葉形幼生で、晩秋から冬にかけて群れになって日本列島に流れ着いた頃にはシラスウナギとなる。 このシラスウナギが川を上って成長するが、汽水域や沿岸域に留まるものもいると考えられている。 寿命は長く、自然下でも20~30年程の寿命がある言われている。 ニホンウナギは大切な食用魚で、はえ縄や釣りなどで獲られ、蒲焼などにされる。 広く流通しているが、近年は養殖も盛んで、中国や台湾などからの輸入も多く、その分天然のものは少ない。 また、ニホンウナギの養殖はシラスウナギを捕獲して行われるが、近年ではシラスウナギの漁獲量は激減していて、成魚の漁獲量も激減している。 現在、ニホンウナギは環境省のレッドリストで絶滅危惧種(IB類・EN)として指定されているほか、国際自然保護連合(IUCN)のレッドストでも、絶滅危惧種(EN)に指定される状況になってしまっている。 |