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テッポウウオ スズキ目・テッポウウオ科



テッポウウオ


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標準和名 テッポウウオ (鉄砲魚)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・テッポウウオ科・テッポウウオ属
学 名 Toxotes jaculatrix
英 名 Archerfish / Banded archerfish
分 布 日本や東南アジア
生息環境 汽水域など
全 長 25cm 程度
別名・地方名 アーチャーフィッシュなど
テッポウウオは、陸上にいる昆虫などに向けて、口から水鉄砲のように水滴を吹きかけて射落とすことが出来るのでよく知られている。
テッポウウオの名前は、この様子から付けられているが、時に、テッポウウオ科に属する魚の総称としても用いられている。

テッポウウオ科は1属だけから構成されているが、本種はもっとも分布域が広く、インドからマレー半島、フィリピンに至る東南アジアに分布し、国内では沖縄県・西表島にも分布している。

淡水と海水が混ざり合った汽水域に多く見られるが、河川の上流から中流域などにも生息している他、浅瀬の海でも見られる。
淡水や汽水域では、マングローブなどの植物が多く茂っているような場所に特に多い。

体は側扁し、体色は白色で、背部は褐色をしている。
体側には帯状にも見える黒い斑が幾つかあり、背びれにも黒色の斑がある。
また、尾びれの付け根としりびれの縁も黒っぽく、背びれは体の後方についている。

下あごは上あごよりも突き出していて、上あごには前方へ向かって細くなる溝がある。
口に含んだ水は、この溝を通して噴出せるようになっていて、鰓蓋を強く閉じることによって、勢いよく水を飛ばすことができる。

獲物を狙うときは、水面に口を突き出し、水面近くに垂れ下がった植物の葉などに止まった昆虫などに向けて水を噴出して、これを射落として食べる。

口から噴出された水滴は、1.5m程も飛ぶと言われているが、水面近くにいる獲物などに対しては、水中から勢いよく飛び出して、直接捕食することもある。
しかし、このようにして餌を食べるだけでなく、落下昆虫の他、エビや小魚などを食べることも多い。

大きいものは食用にされるとも言われるが、国内では生態のおもしろさなどから、鑑賞用として利用されることの方が多い。
また、英名の「Archerfish」は「弓を射る魚」という意味で、これも本種の習性をうまく表している。
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