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フサギンポ スズキ目・タウエガジ科



フサギンポ


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標準和名 フサギンポ (房銀宝)
分 類 スズキ目・ゲンゲ亜目・タウエガジ科・フサギンポ属
学 名 Chirolophis japonicus
英 名 Fringed blenny
分 布 日本や黄海など
生息環境 やや深いところの岩礁域など
全 長 50cm 程度
別名・地方名 リュウグウギンポ、ガンジーなど
備 考 背びれ・60~69棘、しりびれ・1棘44~47軟条
フサギンポは兵庫より北の日本海、岩手より北の太平洋などに分布し、北海道ではムロランギンポなどと共に普通に見られるほか、国外では黄海や渤海などにも分布している。

体は細長くて、後方は側扁している。
体色は褐色や茶褐色で、頭部や背びれ前方、側線上などに皮弁が多数あり、眼の上の二本の皮弁はよく発達していて、先は枝状になっている。
唇はかなり厚く、下顎にも二対の皮弁があり、背びれの棘は鋭い。
背びれとしりびれは長くて、尾びれとは膜で連続している。

海藻の多い岩礁域に生息し、普段は岩の割れ目や海草の間に隠れている。
また、フサギンポは底性の魚で、砂泥底でも身を隠せる転石があるようなところでも見られる。

やや深場に多く、ナマコやイソギンチャク、ウミウシ、多毛類などの動物質を食べる。

産卵期は晩秋から初春にかけてで、この時期には20~30m程度の浅場に上がってくる。
この時期の雄は全体に黒味を帯びた婚姻色を表し、雌では黄褐色で頬や尾部などに朱色が混ざる。

卵は直径2.5mm程度の粘着卵で、雌は産卵後に卵を互いにくっつけて板状にする。
仔魚は2ヵ月程浮遊生活をおくった後、3cm程度に成長すると底性生活をするようになる。

フサギンポは刺し網や定置網などで獲られ、から揚げや刺身などにされる。
しかし、白身の魚で食用となるが、利用されることは少ない。