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ナンヨウツバメウオ スズキ目・マンジュウダイ科



ナンヨウツバメウオ


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標準和名 ナンヨウツバメウオ (南洋燕魚)
分 類 スズキ目・ニザダイ亜目・マンジュウダイ科・ツバメウオ属
学 名 Platax orbicularis
英 名 Orbicular batfish
分 布 インド洋や西太平洋など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 40~60cm 程度
備 考 背びれ・5棘34~39軟条、しりびれ・3棘25~29軟条
ナンヨウツバメウオはインド洋や西・中部太平洋などに分布しているマンジュウダイ科の海水魚で、国内では岩手、富山辺りより南に分布するとされている。

ツバメウオと同様、成魚と幼魚では体つきや体色が異なっていて、成魚では体はほぼ円形で体高は高く、強く側扁している。
幼魚では背びれとしりびれの軟条部前部と腹びれが長くて先がとがっているが、成長するに従って、各ひれは短くなり先も丸くなる。

体色は、幼魚では濃褐色や赤褐色などで、青色の斑が散在し、尾びれは透明で無色をしている。
また、体側にははっきりとした暗褐色の横帯が見られ、この内の1本は眼を通っている。

成魚では暗い灰色や銀白色で、暗色の横帯が不明瞭になり、腹びれは黒く、尾びれは黄色っぽい。
ツバメウオとはよく似ているが、ツバメウオの胸びれの後には黒色の斑があるが、本種には見られず、腹びれも黒い色をしている。

ミカヅキツバメウオともよく似ているが、ナンヨウツバメウオの成魚の吻は突き出ていて、体側には黒い小さな斑がまばらに見られる。

水深5~30m程度の岩礁域やサンゴ礁域などに単独や数尾の群れで生息し、藻類や小型の甲殻類や軟体動物などを食べる。
幼魚は汽水域にも見られるが、体色は茶色っぽく、波にまかせて表層を漂う姿は枯葉によく似ていて、これに擬態していると考えられている。

ナンヨウツバメウオは亜熱帯や熱帯地域などでは食用に利用されるが、国内ではほとんど利用されることはない。
しかし、体型が特徴的なこともあって、幼魚は観賞用などに利用されることがある。
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