オスカー

オスカー ススズキ目・カワスズメ科

オスカー

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標準和名 オスカー
分 類 スズキ目・ベラ亜目・カワスズメ科(シクリッド科)・アストロノータス亜科・アストロノータス属
学 名 Astronotus ocellatus / Neolamprologus moorii
英 名 Oscar / Marble cichlid / Red oscar / Velvet cichlid
分 布 アマゾン川流域
生息環境 河川や運河、湖沼や湿地など
全 長 25~35cm 程度
備 考 背びれ・12~14棘19~21軟条、しりびれ・3棘15~17軟条
オスカーは、南米のペルーやコロンビア、ブラジルなどを流れるアマゾン川流域に分布しているカワスズメの仲間で、フランス領ギアナやアルゼンチンにも分布すると言われている。

体はやや長い楕円形で、強く側扁している。
口は斜め上に開き、下顎は僅かに突き出ている。
背びれやしりびれ、尾びれは大きく、体高は高い。

体色は地域や固体によってかなり変化があるが、多くは暗緑色から黒色で、普通は尾びれの基部にオレンジ色で縁取られた黒くて丸い斑がある。
また、背中には赤い縞や黒っぽい斑があるものも見られるが、体色は、環境や体調などによって変化する。

オスカーはアマゾン川流域の河川や運河、湖沼や湿地などに生息していて、砂底や泥底などで見られる。
浅くて流れのないようなところを好み、雨季の洪水で現れる氾濫原にも進出する。

水生植物や沈下した倒木などの陰に隠れていることが多く、水生昆虫やその幼虫などを食べるが、小魚やワーム類、ザリガニなども食べる。

詳しい繁殖の様子などについては分かっていないが、繁殖期は雨季に関係があると考えられている。
飼育下では、雌雄が産卵に適した場所を探し、円形の巣をつくる。

雌は一度に1000~2000程の粘着卵を産卵するが、多くのカワスズメの仲間と同様、雌雄共に卵と稚魚の世話をすることが知られている。
卵の孵化日数は温度によって変化するが、およそ3~4日程で孵化する。

成熟は早く、全長12cm程になる1年程度で性成熟する。
その後の成長は遅いが、大きいものでは全長40cmを超え、寿命は10~20年程度と言われている。

オスカーは食用に利用されていて、美味しいものとされているが、時に観賞用に利用されることがある。
また、コートジボワールやシンガポール、プエルトリコやアメリカ合衆国などに導入されているほか、オスカーは視力に優れていて、魚の視力などの研究にも利用されている。

尚、オスカーは「アストロノータス」と呼ばれることもあるが、アストロノータス属にはA. crassipinnisも属しているので、混乱を招くことがある。

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