フウライチョウチョウウオ

フウライチョウチョウウオ ススズキ目・チョウチョウウオ科

フウライチョウチョウウオ

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標準和名 フウライチョウチョウウオ (風来蝶蝶魚)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・チョウチョウウオ科・チョウチョウウオ属
学 名 Chaetodon vagabundus
英 名 Vagabond butterflyfish / Crisscross butterflyfish
分 布 南日本や太平洋、インド洋など
生息環境 岩礁やサンゴ礁域など
全 長 20~25cm 程度
別名・地方名 カーサー(沖縄)など
備 考 背びれ・12~13棘22~25軟条、しりびれ・2~3棘19~22軟条
フウライチョウチョウウオは西太平洋やハワイ諸島、ライン諸島などの中部太平洋にかけて分布しているチョウチョウウオの仲間で、日本では千葉県辺りから南に分布している。
インド洋にも分布していて、アフリカ東海岸からモーリシャス、オーストラリア西海岸まで、幅広く分布している。

体は強く側扁していて、体高が高く、円形に近い体型をしている。
体色は白色で、吻は突き出ていて、眼を通るはっきりとした黒色の横帯が見られる。
体側の前部上方には斜めに走る数本の暗褐色の帯があり、その後にも斜め下方向に向かう同じ暗褐色の帯が何本も見られ、これらの帯は交差しているように見える。

一見してニセフウライチョウチョウウオに似ているが、フウライチョウチョウウオの体側の帯は交差しているのに対して、ニセフウライチョウチョウウオの体側の帯ははっきりとした横帯になっている。

トゲチョウチョウウオにも似ているが、フウライチョウチョウウオには尾柄を通る黒色の横帯も見られるほか、背鰭の軟条は糸状には伸びず、軟条部に黒色の斑がないことでも判別ができる。
また、背びれやしりびれの後縁は丸みを帯びていて、尾びれにもはっきりとした黒い横帯があり、背びれやしりびれの縁も黒い。

しかし、体の後半は黄色っぽく、体側に交差した暗褐色の帯が何本か見られることなどは同じである。
また、稚仔魚には、背びれの後端に眼と同じくらいの大きさの黒い斑があるが、成魚では消えてしまう。

水深30m辺りより浅いサンゴ礁域や岩礁域に生息し、付着藻類や珊瑚のポリプ、イソギンチャクのほか、ワーム類や甲殻類など、底性の小動物なども食べる。
ペアや小さな群れで生活していて、繁殖ははっきりとしたペアで行われる。
南日本では普通に見られ、幼魚は夏の潮溜まりなどでも見られる。

フウライチョウチョウウオは比較的広範囲を泳ぎ回り、チョウチョウウオの仲間は、追いかけたりすると岩や珊瑚の間に隠れることが多いが、フウライチョウチョウウオは隠れることなく逃げ回るので、この様子から名前が付けられている言われている。

食用になるが利用されることは少なく、観賞用に利用されることの方が多い。

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