アカメ

アカメ ススズキ目・アカメ科

アカメ

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標準和名 アカメ (赤目)
分 類 スズキ目・スズキ亜目・アカメ科・アカメ属
学 名 Lates japonicus
英 名 Japanese lates
分 布 西日本など
生息環境 沿岸や汽水域など
全 長 1m 程度
別名・地方名 メヒカリ(徳島県)、ミノウオ(高知県)、マルカ(宮崎県)、オキノフナ、オキノコイ(種子島・屋久島)など
備 考 第一背びれ・7~8棘、第二背びれ・1棘11軟条、しりびれ・4棘8軟条
保護状況 環境省レッドリスト・絶滅危惧種ⅠB類(EN)
アカメは西日本の太平洋側に分布している日本の固有種で、成長すると体長1m程になり、大きいものでは2m近くになる大型魚として知られている。

体は側扁していて、主鰓蓋骨には一本の棘があり、下顎は長く、上顎の後縁は眼の後縁を超えている。
体色は銀白色で、背側はやや灰褐色を帯びているが、幼魚や若魚の体色は暗褐色で、黄色い横縞や斑点が見られる。

一見してスズキヒラスズキに似ている感じもするが、体高は高く、アカメの頭部の背縁は眼の上でややくぼんでいる。
また、光の具合によって眼が赤く光って見え、これが名前の由来になっているほか、側線は尾びれの後端付近まで続いている。

インド洋から太平洋に分布しているバラマンディ(Lates calcalifer)とは非常に似ていて、1984年までは同種として扱われていたが、バラマンディのしりびれは第三棘が長いのに対して、アカメでは第ニ棘が第三棘よりも長くて大きいことなどによって、日本の固有種とされるようになった。

アカメは静岡辺りから鹿児島での太平洋側や種子島、屋久島などにも分布するとされているが、主な分布は高地や宮崎などと言われている。

沿岸の浅場などに生息しているが、スズキと同様、汽水域や河川の下流域にも生息している。
主として夜行性で、魚類や甲殻類などを食べる。

稚魚は汽水域の藻場などに見られ、頭を下にして海草などに擬態していような習性が見られる。
産卵期などについては詳しいことは分かっていないが、稚魚の出現などから、6~8月頃と考えられている。
また、自然下での寿命は10~20年程と言われている。

定置網や釣りなどで漁獲され食用に利用されるが、希な魚で、広く流通することはない。
また、釣りなどの対象魚にもなっていて、白身の魚で、刺身や塩焼きなどで美味しいものとされているが、アカメは分布域が限られている他、近年における生息地の開発などによって生息数が減少している。

現在、アカメは環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類(EN)として指定されている他、宮崎などの自治体でも絶滅危惧種として指定し、保護活動が行われている。

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