アイゴ

アイゴ ススズキ目・アイゴ科

アイゴ

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標準和名 アイゴ (藍子)
分 類 スズキ目・ニザダイ亜目・アイゴ科・アイゴ属
学 名 Siganus fuscescens
英 名 Mottled spinefoot / Fuscous spine foot / Rabbitfish
分 布 日本や太平洋など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 30~45cm 程度
別名・地方名 アイ(関西・和歌山)、アエ(高知・三重)、バリ(山口)、モアイ(広島)、アイノウオ(島根)、その他・アイボシャ、アイハゲ、バリコ、バリタレなど
備 考 背びれ・13~14棘10軟条、しりびれ・7棘9軟条
アイゴは本州の中部より南、朝鮮半島、オーストラリア北部などの西太平洋に広く分布し、沿岸部の岩礁地帯などに生息している。

体は強く側扁し、体高はやや高い。
鱗はないように見えるほど小さく、体表には粘液がついている。
背びれとしりびれの基底は長く、尾びれは浅く切れ込んでいる。

体色は茶褐色や灰褐色などで黄色っぽく、体側には背びれにかかる数本の暗色の横帯がある。
また、体には小さな白斑が散らばっているが、アイゴは体色や斑の色を、周りの海草などの色に随時変えることができる。

全体に、沖縄辺りに多いシモフリアイゴに似ているが、シモフリアイゴは名前にように、体側に白くて細かい斑が霜降りのように散らばっている。

背びれや腹びれ、しりびれには棘があるが、この棘にはゴンズイのように毒があり、刺されると半日ほどは激しく痛む。
また、この毒はアイゴが死んでも消えない。

アイゴの仲間の中では温帯域でもよく見られ、沿岸部の浅い岩礁域や藻場に生息していて、水深50m辺りまで見られる。
30~60尾くらいの群れで生活していて、時には汽水域で見られることもある。

雑食性で、甲殻類や多毛類などの動物類のほか、藻類をよく食べる。
この食性から、「磯焼け」と呼ばれる沿岸の藻場が消失する原因として指摘されている。

産卵期は7~8月で、沈性の粘着卵を海草などに産み付ける。
仔魚はプランクトンを食べながら流れ藻などについて生活するが、次第に沿岸部に近づいて海藻類を食べるようになる。

刺し網や定置網などで獲られ食用にされるが、毒の棘を持っていることや磯臭さが強いなどで、流通しているものは少ない。
白身の魚で、煮付けや塩焼き、から揚げなどにされるが、アイゴは釣りの対象魚でもあり、幼魚は漁港などでもよく釣れる。
持ち帰って食用にする場合は、毒の棘をはさみなどで切り取っておく方がよい。
また、磯臭さは内蔵から移るので、新鮮なうちに、頭と一緒に内蔵も取り出しておくとよいと言われている。

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