ネコギギ

ネコギギ ナマズ目・ギギ科



ネコギギ


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標準和名 ネコギギ
分 類 ナマズ目・ギギ科
学 名 Pseudobagrus ichikawai
英 名 Stumpy bagrid catfish / Stumpy bullhead
分 布 濃尾平野など
生息環境 川の上流や中流域など
全 長 8~13cm 程度
備 考 背びれ・1棘6~7軟条、しりびれ・14~16軟条
保護状況 環境省レッドリスト・絶滅危惧種(EN) / 国の天然記念物
ネコギギはナマズ目に属する淡水魚で、伊勢湾と三河湾に注ぐ三重、愛知、岐阜などの河川に分布している。
日本の固有種で、大きいものでも全長15cm程で、ギギの中では小さい。

体は細長くて円筒形をしているが、頭部は縦扁し、太くて短い。
口ひげは8本で、脂ひれがあり、尾びれの後縁は浅く湾入している。

体色は黄色や褐色の地に暗褐色の斑があるが、未成魚では全体に褐色が強い。
背びれと胸びれの第一鰭条は鋭い棘になっていて、成魚では頭から背びれにかけては盛り上がっている。

河川の上流や中流域に生息し、流れの緩やかな岸辺のヨシ場の間や石の間などに見られる。
日中はほとんど遊泳することなく、岩陰などに潜んでいて、夜になると底近くをゆっくりと泳ぎはじめる。

大きな洲などでは群れることもあり、ユスリカやカゲロウなどの水生昆虫や甲殻類などを食べる。
また、ネコギギもギギと同様、胸びれの棘基部の骨をこすり合わせて音を出すことができる。

産卵期は6~7月で、この時期の雄は巣となる石の周りなどに縄張りを持ち、雌を呼び込んで産卵させる。
自然下での寿命は3~6年程で、雌の方が寿命が長いと言われている。

ネコギギは分布が局所的で、生息域も狭いほか、近年の河川の改修による河床の荒廃やヨシ場の減少などによって、生息数が激減している。

地域によっては、近縁のギギの侵入が生息を脅かしている可能性も指摘されていて、現在は環境省のレッドリストに絶滅危惧種(EN)として指定されている他、水産庁のレッドデータブックにも絶滅危惧種として指定されている。
また、ネコギギは国の天然記念物にも指定されているが、生息数は減少傾向にある。


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