ニゴロブナ

ニゴロブナ コイ目・コイ科



ニゴロブナ


ニゴロブナ 1ニゴロブナ 2ニゴロブナ 3ニゴロブナ 4

標準和名 ニゴロブナ (似五郎鮒)
分 類 コイ目・コイ科・コイ亜科・フナ属
学 名 Carassius auratus grandoculis
英 名 Nigoro-buna
分 布 琵琶湖固有種
生息環境 琵琶湖とその周辺
全 長 30cm 程度
別名・地方名 イオ、マルブナなど
備 考 背びれ・17~18軟条、しりびれ・7~8軟条
保護状況 環境省レッドリスト・絶滅危惧ⅠB類(EN)
ニゴロブナ(似五郎鮒)は琵琶湖とそれに繋がる河川や用水路に生息する固有種で、琵琶湖では、幼魚のうちはヨシ場や水草の多い中層から表層に生息し、成長すると底層に多く、冬は更に深いとこで生活する。

ニゴロブナはゲンゴロウブナ(源五郎鮒)に顔つきなどが似ている事が名前の由来とも言われているが、ニゴロブナは体高が低く、下あごも張っている。

体幅は厚く、頭部は大きい。
口ひげはなく、口は斜め上に向いており、腹縁は角張っている。

産卵期は4~6月で、雨で増水したときに、岸辺の水草や浮遊物に産卵する。
卵は一週間から10日程でふ化し、2~3年で30cm前後に成長して成熟する。

稚魚の間はヨシ場などで半付着性の甲殻類を食べるが、体長が20mm前後になると底生動物や付着藻類を食べる.
また、寿命は10年を超えるが、成長すると岸から沖へ移動し、半底生の動物プランクトンやユスリカの幼虫を主に食べる。

ニゴロブナは、琵琶湖周辺では「鮒ずし」の材料としてよく知られていて、定置網などで捕らえて高価で取り引きされている。
卵を持った雌は特に珍重され、更に高値で取り引きされている。

また、鮒ずしの他に煮つけやあらいなどにもされるが、近年はニゴロブナの漁獲量は激減していて、ゲンゴロウブナなどが代用される事もある。

これはブラックバス(オオクチバス)ブルーギルなどの外来種による食害や産卵場所の減少などによるもので、現在は環境省のレッドリストで絶滅危惧種・ⅠB類に指定され、漁業規制も行われている。

ニゴロブナは琵琶湖の固有種であるが、富山県に移入されているほか、埼玉県では養殖が行われている。


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