アカマツカサ

アカマツカサ キンメダイ目・イットウダイ科



アカマツカサ


アカマツカサ 1アカマツカサ 2アカマツカサ 3

標準和名 アカマツカサ (赤松毬)
分 類 キンメダイ目・イットウダイ亜目・イットウダイ科・アカマツカサ亜科・アカマツカサ属
学 名 Myripristis berndti
英 名 Blacktipped squirrelfish / Blotcheye soldierfish
分 布 インド洋や太平洋など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 20~30cm 程度
別名・地方名 カゲキヨ、エビスダイ(混称)、チャチホコなど
備 考 第一背びれ・10棘、第二背びれ・1棘13~15軟条、しりびれ・4棘11~14軟条
アカマツカサはイットウダイ科に属している海水魚で、北緯32度辺りから南緯32度辺りにかけてのインド洋や太平洋の熱帯から亜熱帯域に広く分布していて、国内では小笠原諸島や琉球列島などの南日本で見られる。

体は側扁していて眼は大きく、下顎の先は上顎よりも突き出ている。
体色は鮮やかな赤色で、各ひれも赤っぽいが、第二背びれとしりびれの軟条部、尾びれの上下両葉の先はしばしば黒っぽい。
また、鰓蓋膜には主鰓蓋棘の僅か下まで暗色域が見られる。

鱗は大きくて硬いが、縁が濃赤色をしていて、全体に松毬(マツカサ)模様に見えることから名前が付けられている。

一見してヨゴレマツカサナミマツカサなどとは大変よく似ているが、アカマツカサの下顎はかなり突き出していて、眼も大きいことなどで判別するとされている。
また、鰓蓋膜に見られる暗色域もアカマツカサよりも広いとされているが、個体差などもあり、外見だけで判別するは極めて難しい。

側線有孔鱗数はアカマツカサ・28~31、ヨゴレマツカサ・27~29、ナミマツカサ・28~29。
鰓耙数はアカマツカサ・35~42、ヨゴレマツカサ・38~43、ナミマツカサ・32~36などとされているが、ほとんどが重複している。

また、アカマツカサの第二背びれとしりびれ、尾びれの上下両葉の先はしばしば黒っぽく、ウロコマツカサともよく似ているが、ウロコマツカサの黒斑ははっきりとしているほか、側線有孔鱗数は27~29、鰓耙数・32~38とされている。
しかし、いずれにしても互いによく似ていて、判別するのは難しい。

沿岸の岩礁域やサンゴ礁域などに群れで生息し、小魚や小型の甲殻類、動物プランクトンなどを食べる。
水深150m程のところにも見られるが、普通は3~15m程のところに多く見られる。
昼間は岩孔やサンゴの間などに潜んでいることが多く、夜になると採餌をはじめ、水面近くまで活発に行動する。

アカマツカサは釣りなどで獲られ、時に食用に利用される。
白身の魚で刺身や塩焼きなどに利用され、美味しいものとされている。


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